最近のスーパーのバイヤーや、料理屋さんは魚を知らない人が増えていると感じます。
 
難しい話や自分の理屈はしっかり持っている人が多いです。ですが、部分最適、全体最悪に陥っている人もいます。
例えば自分が経験した人は現場の発注が上手くいっていないので、臨機応変に対応してくれる業者をやめて、紋切り型の対応しかできない業者に任せるという荒療治をされるバイヤーがいました。
 
でもそれって、現場を教育するのが先なのでは?現場の教育をバイヤーとしてサボっているのでは?と感じます。

まさに「部分最適・全体最悪」です。
 

一生懸命臨機応変に対応してくれる業者を切るのがほんとに会社の利益になるのか、自分には疑問なんです。

【昔かたぎの料理人、バイヤー】

昔の料理人は魚の魚体に合わせて工夫して料理してくれました。小さい魚はウロコが小さいので、皮を剥がずに湯引きして刺身や寿司に使ってくれました。

この時期の魚は小さいから、湯引きにして氷で〆てみた、と言っていました。

そんな寿司を食べたことがありますが、脂ののりは少ないですが、身がコチコチと締まっていて、皮がパリパリして、それがシャリのふくよかさとマッチして、とても美味しかったです。
 

今は料理の材料がプラモデルのパーツのようで、「この大きさでないと使えない」とおっしゃる方が多い気がします。
 
またスーパーの鮮魚バイヤーも最近は品質よりも販売する価格から商品を考えます。
「この商品の良さはここだから、ここをアピールして、少し高く売ってみよう」と工夫をしてくれなくなりました。
良い物の良い点をアピールして、お金を稼ぐのが商売の原点だと思います。
 
人数も減らされ、本部のお偉いさんが机の上で考えた計画に沿って仕事を進めざるを得ないのもわかりますが、小さい魚は小さいなりに工夫して、一尾付けのものを2尾にするとか、黒板のメニューに使うとか。
頭脳を経営ではなく、料理の工夫のことで、いかに魅力を消費者に伝えるかということに使ってもらいたいです。